“あの日の絶望”から始まった「旧車119」という物語

すべては「納車日」から始まった
これ——
夢ってのは、叶った瞬間に“試される”というやつ。
中学生の頃から憧れていた
カワサキZ1(正確にはZ2だったけれど)。
高校時代、トイレでずっと眺めていたBG(バイク雑誌)。

高校生の時に乗っていたのはKawasakiのゼファー・オレンジの火の玉カラー。当時UEMATSUさんの広告欄に掲載のZ1が100万円未満の時代でした。
「いつかはZ」
その夢が、ついに現実になった日。
仕事を休んで、配送センターへ迎えに行きました。




目の前に現れたZ1。
新幹線とレンタカーを乗り継いで現車の確認に行ったとき以来の再開。
心臓バクバク。震える手でキーを回す。
——しかし。
エンジン、かからない。
セルは回る。
でも、かからない。
キュルキュルキュル……
ゴウン……ぷす……沈黙。
「……え?寒いから?」
次はチョークを引いてもう一度。
キュルキュルキュル……ゴウン!!
ゴォーーーォォオーーー……ぷす……。
「……ん?なんでなんで!?」
その後何度か試すも、セルが回るだけに。



夢は叶った瞬間に試される…。感動から一気に絶望へ…。配送センターのおっちゃんや親切なライダーさんがみんな「大丈夫?」「押しがけ手伝いましょうか?」と声をかけてくれました。
冷や汗。
嫌な予感。
「まさか…整備不良……?」
すぐに整備士さんに電話。
何度か確認のやりとりをする。
原因は——
プラグ被り。
チョークを戻すタイミングが下手なだけで、エンジンは沈黙する。
それが“旧車”でした。
汗だくで押した絶望の2km
工具もない。
替えのプラグもない。
400万円の夢は、納車10分後に沈んだ。
——いや、沈みかけた。
思い出した。
近くにガソリンスタンドがある。
距離:約2km。



「R-16」という漫画の主人公がZ2を押して帰るという場面があるのですが、まさしくそれ。重いし、暗くなってきたし半分泣きながら押していきました。
押した。
ただひたすら押した。
5月なのに汗だく。
Z1は、重い。とにかく重い。膝もがくがく。
「なんで俺、こんなことしてんだ…」
そう思いながらも、止まれませんでした。
救ってくれた“名もなき整備士”




なんとかガソリンスタンドまでたどり着き
いまにも泣きそうな声で「助けてください」とお願いしました。
そして、親切な整備士さんが助けてくれました。
プラグを外し、
パーツクリーナーで洗浄。
応急処置。
そして——
セルを回す。
キュキュキュキュキュルキュルキュル……
ゴウンオンオーーーーン!!
キタキタ。
これだ!
これが——
空冷4発の咆哮。
あの瞬間、すべてが報われたと思いました。



その整備士さんの愛機はRZで普段から自分のバイクや仲間のバイクを整備している凄腕のメカニック。その後、連絡先を好感させていただき毎月ツーリングに誘っていただけるようになりました◎


「これ、初心者ムリだろ」
・エンジンがかからない
・原因はプラグ被り
・工具がないと詰む
・知識がないと何もできない
これが、旧車の現実。
でも、どこに頼ればいいか分からない。
そんな経験を通して考え方を変えた
あの日から、きっぱり決めました。
「自分で直せるようになる」
整備記録ノートを作り、
すべてを書き残した。




| トラブル内容 | 原因・学び |
|---|---|
| プラグ交換でバックファイヤー地獄 | プラグコードの差し間違い |
| ウオタニSPで混乱 | 抵抗入りプラグ+ギャップ調整が必要 |
| ステアリングロック消失 | もはや意味不明!(旧車あるある) |
| タコメーターが動かない | ケーブルが抜けていただけ |
| 走行中にエンジンストール | 乗り方+スイッチ接触不良 |
整備素人がぶつかったリアルな壁たち。
ちなみにこれはほんの一部。
旧車なんてのは不具合のオンパレードでなんでもありです。
気づいたこと
旧車というのは——
壊れるのが普通
知識がないと詰む
でも、直せたとき最高に楽しい
なにか起こった時に自分で対処できないと「安心して乗れる」という状態にはなりません。
そして一番デカいのはこれ。
「頼れる場所がない」
・どこに相談すればいいか分からない
・整備士に聞くのはハードルが高い
・ネットの情報はバラバラで不安
あの日、絶望的な気持ちで自分のバイクを押した人、ほかにも絶対いる。
だから「旧車119」をつくりました。
このサイトでできること
・トラブルの原因が分かる
・対処法が分かる
・整備士とつながれる
・初心者でも“なんとかなる”と思える
「壊れるのが不安だから買わない・乗らない」と夢をあきらめる人を1人でもなくしたいなと思っています。
だって(納車初日から絶望したものの)旧車は本当に最高だからです。
最後に
旧車ってのは、とにかく「不便」。
でも——
その不便さの先に、
最高の体験があると思います。
エンジンがかかった瞬間のあの感覚。
あれは、現代のバイクじゃ味わえません。
自分の中の憧れの車・バイクを買い
給料のほとんどをカスタムやパーツの購入につぎ込むことでしか
解消できない“なにか”があるわけです。
もし今、不安なら
・納車したばかりで怖い
・エンジンがかからない
・どこに相談すればいいか分からない
大丈夫。
納車初日に2km押した人間がここにいます。
あの時、相談できる場所があったら
あの日の絶望を、
あなたには味わってほしくない。
だからこのサイトを作りました。
普段の生活範囲で頼りになる、
なんでも相談できる整備士が1人いるだけで旧車のある人生は最高のものになります。
せっかく巡り会えた愛機との時間を楽しいものにするために
整備や車両の購入で整備士をお探しながらぜひご連絡ください。